VR業界は、軽量化ゴーグルの一般向け発売や教育向けツールへの応用など、さまざまな動きが活発化しています。
VRをはじめとするXR(VR/MR/AR)市場を大きく躍進させるといわれる5Gも、ソフトバンクが国内企業として初めてサービス内容を発表するなど、具体的な道筋が見えてきました。
もはや時代はVR全盛期前夜、というわけで、今おさえておきたい関連スタートアップ企業をご紹介します。
VR関連企業とは?
VR関連企業といっても、ゴーグルの製造からコンテンツ提供までを包括的に手がけている企業もありますが、特定の部門に特化したビジネスを展開している企業も少なくありません。
この記事では、
・コンテンツ制作
・プラットフォーム制作/運営
・システム開発
・デバイス開発
など幅広い分野で活躍する企業を横断的に紹介します。
スタートアップ企業とは?
スタートアップ企業は、新しいビジネスモデルの開発をおこなう企業のことで、市場を開拓する段階にある企業のことを意味します。
つまり、今までなかった新しい価値を創造し、社会や人の暮らしに利便性をもたらすサービスやシステムを開発・提供する企業のことです。一般的には、創業から3年前後の新しい会社をさすことが多いスタートアップ企業ですが、この記事では、「VR事業」全体を「新たな価値創造」と見なし、広い意味で使っています。
日本のVR関連スタートアップ企業8選
ではまず、国内のVR関連企業から見ていきましょう。
ハコスコ(デバイス&コンテンツ)
ハコスコは、もっとも知名度の高い企業のひとつです。株式会社ハコスコは2014年に設立され、VRサービスの開発・販売・運営を展開。スマホを使って気軽にVRを体験できる段ボール製のVRレンズ「ハコスコ」で一躍有名になりました。
JAL「A350コックピットVR」のパッケージ制作からTHE YELLOW MONKEYの映画「オトトキ」のVR映像&VRゴーグルセット販売プロモーションなど、幅広い分野で活躍しています。
参照:株式会社ハコスコ
ロマンテックジャパン(コンテンツ)
東京都渋谷区に拠点を置く、弊社ロマンテックジャパンは、ビジネス・産業用にVRコンテンツ・利用方法をご提案する企業です。
今まで17年間、プロダクトデザイン、設計、VRやARを用いた実績の中から培った品質と信頼で、ビジネス・産業用途のVR利用をご提案します。
全国どこでもご対応が可能で、スムーズなコミニケーションをいたします。
リプロネクスト(デバイス&コンテンツ)
新潟県に拠点を置く株式会社リプロネクストは、2017年に設立されました。
店舗やチームのロゴを入れたオリジナルゴーグルの制作や、自由自在な視界が可能性を広げる360度コンテンツの制作をおこなっています。
参照:株式会社リプロネクスト
ナーブ(プラットフォーム制作)
ナーブ株式会社は、2015年に設立されたVRコンテンツのプラットフォームを提供している会社です。
観て楽しむ体験型のコンテンツを幅広い事業分野で利用できるよう、企業向けVRコンテンツ配信プラットフォーム「ナーブ・クラウド」を開発しました。
遠隔通話とVRによって、離れた場所にいても物件や店舗の中を見て回れる同社の「どこでもストア」の技術は、2019年に特許を取得しています。
参照:ナーブ株式会社
360Channel(360度動画制作)
株式会社360Channelは、2015年に設立。年間500本以上のVR動画制作・配信/b>をおこなってきたノウハウを活かし、プランニング、撮影、編集、配信、効果測定をワンストップで実施しています。
また、CG制作やシステム、アプリケーション開発も手がけており、VRを通じたプロモーションについても展開しています。
参照:360Channel(VR PARTNERS)
https://partners.360ch.tv/#smooth-scroll-top
Mogura(VRメディア運営&コンサルティング)
株式会社Moguraは、2016年に設立されました。VR(AR/MR)やゲームに関連するメディア運営やコンサルティングをおこなっています。VR関連の広告、PR支援のためのメディアは年間ユーザー数800万人以上。国内最大規模のVR(AR/MR)向けの情報メディアです。インフルエンサーの起用やSNSでの拡散といった、現代的なマーケットコンサルティングにも強いという特徴があります。
参照:Mogura
Synamon(VRサービス)
株式会社Synamonは、2016年に設立されました。2019年に約2億4,000万円の資金を調達し、「NEUTRANS BIZ」というVRの企業向けコラボレーションサービスを運営しています。このサービスには、同一のVR空間を複数人で共有し、VR技術の発展やVRのビジネス活用についてのコミュニケーションを促進する狙いがあります。
参照:株式会社Synamon
バルス(コンテンツ制作)
バルスは、2018年に設立。3DCGを用いたVR/AR/動画コンテンツ制作、運営をおこなう会社です。アニメやゲームの企画立案や、音楽関連事業のプロデュース、クリエイターのマネジメントなど、エンタメを包括的に扱う事業内容が特徴。リアルとバーチャルの融合によって、新しい体験を提供しています。VRだけでなくARでもリアルタイムにバーチャルキャラクターを参加させられる、ライブやイベントの制作をおこなっています。
参照:バルス株式会社
海外のVR関連スタートアップ企業5選
では次に、海外のVR関連企業を紹介します。
Wevr(コンテンツ&プラットフォーム制作)
米国で2015年に設立された「Wevr」は、深海探検のVRコンテンツでよく知られています。
さまざまなVRデバイスに対応可能なコンテンツの制作や、コンテンツ制作者同士のマッチング、コンテンツ検索ができるプラットフォームの開発を手がけています。
参照:Wevr
VideoStitch(デバイス開発)
2012年に設立された「VideoStitch」は、魚眼レンズを4つ搭載した360度カメラ「Orah 4i」を開発している企業です。4Kムービーで撮影可能な「Orah 4i」は、従来ハイスペックなPCを必要としたVR映像の編集をこのカメラ1台で実現してしてしまう優れもの。サンフランシスコに拠点を置いている企業です。
参照:VideoStitch
RIS VR(システム)
IRIS VRは、2014年に設立されました。設計図の3Dデータを仮想空間の中で作成できるサービスを、設計事務所や家電会社向けに提供しています。
参照:IRIS VR
BOUNCE IMAGING(デバイス開発)
2012年にボストンで設立された「BOUNCE IMAGING」は、360度の撮影が可能な球体のカメラ「explorer」を開発。これは、犯罪やテロに遭った危険な現場に投げ入れることで、安全かつ正確に周囲を撮影するために使われています。
参照:BOUNCE IMAGING
https://www.bounceimaging.com/
ZOAN(コンテンツ制作)とVarjo(デバイス開発)
最後は、フィンランド発の2つのスタートアップ企業をあわせて紹介します。
なぜなら、フィンランドの首都ヘルシンキ市が2社と共同開発した「VRヘルシンキ」は、両社がタッグを組んでこそ真価を発揮するものだからです。
「VRヘルシンキ」は、フィンランドの首都であるヘルシンキの街を再現したVRのコンテンツです。コンテンツを制作したのは、地元のスタートアップ企業「ZOAN」の方。3Dモデリングで実際の街並みを制作しているため、アニメやゲームのような幻想的な雰囲気に仕上がったとのことです。
参照:ZOAN
Varjoは、同じくフィンランドのスタートアップ企業で、ZOANのコンテンツを高精細に楽しめるヘッドセットを開発しています。
「VRヘルシンキ」は別のヘッドセットを装着するよりも、VarjoのVRヘッドセットを装着して見る方が、よりリアルで美しい映像体験ができるとされています。
この協力関係は今も継続中で、VRで体験できるヘルシンキの街並みは今後拡大され、自由に歩き回れるようなフィールドも制作される予定です。また、現在の街だけでなく100年前のヘルシンキを体験する機能も実装される予定とのこと。今後も注目したいですね。
参照:Varjo
進化が著しいVR市場は企業の移り変わりも早い
VR市場は、高額ゴーグルしかなかった黎明期からすさまじいスピードで進化し続けています。軽量化されたゴーグルや、編集が容易なVR映像ツールの登場によって、VR関連の利便性は増しましたが、競争に勝つことができず消えていった企業も少なくありません。
今後、日本でもさらに市場が活発化することは間違いありませんが、その時にパワー切れとならないよう、今からさまざまな場所にアンテナを張って情報収集をしたいところです。
ビジネスや産業利用におけるVRの制作・導入は、より高品質で効果的な利用のために、専門家に依頼するのが良いでしょう。
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